雲の花びら/
朧月
雲のおなかが黒かった
端へゆくほどひかって 綺麗で
清らかな線になっていった
含ませた雪とそれ以外のなにかを
雲ももっているのだろう
そのまま生きているのだろう
見上げる私の
ぽかんとあいた口びるの端も
綺麗ならば あなたへ想い届くのにな
遠い春をまってる間
掃き清める庭先のように
心の入り口そっと吹いたら
あたたかな風が花びら
連れてくるといいのにな
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