演歌詩; 2ケ/salco
か
灰色に塗り篭められた世界では
灰色の娘にばかり雨が降る
唇噛んで恨み唄
夢に醒めたや瞼裏(まなうら)で
襤褸をまとふた十二の春に
泪で聞いたうぐいすの歌
お庭の隅の枯れ井端
かぼちやの種を播いてみた
あれから十歳(ととせ)経ちました
あてない夢は罪つくり
あたら泪の泣き寝入り
青い御空の果ての果て
羽根もないので目を閉ぢて
せめて眠りに戻ります
天井裏の駆けくら鼠
毎晩かうして聞いてゐる
魔法使ひがをらぬなら
明日は晴れずに曇りやいい
さうして雨の檻になれ
灰色に閉じ篭められた世界なら
灰色の娘もよもや目に立つまい
お助け本願子守唄
爪噛みふやけた指の唄
続いて白組はカナル・サンダースの「阪神優勝したら何でわしやねん」
紅組はカミングアウト・シンガー恋野眉子で「おかまいなくね?」
では、ドゥーゾ!
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