案山子のうた/アラガイs
おもたいのぅは、案山子のあしだった
うるさい鴉が見守る案山子は穂に囮
「両手一足」誰でもよしなに
たまらんのぅ、と
雀たち吐き出す、米米(まいまい)
(ああ案山子よ 案山子
おまえは何故鬼子母神ばかりを見て暮らす)
(せっせせっせとおもたい手足で逃げてみろ)
(せっせせっせとおもたいのぅ)
ひとりぼっちじゃ淋しかろ
藁も葛粉じゃ寒かろう
ほら
まいまいを投げてやる
稲刈り娘を抱いてやれ
おまえのほうから 抱いてやれ
いつも傍には 鬼子母神
ぶたに鶏かえるにキツネ (せっせせっせと抱いてやれ )
おまえのほうから
抱いてやれ
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