羅列/山口清徳
それとはなしに開いた頁にさえ
俺は持ち前の気難しさでもって憤りめいた落胆を見た
枯渇の森は同時に転用の吹き溜まりでさえあって
足元を、いや脳裏の奥深くを照らすイマジネーションの灯は
既に朽ち果て消え果てたと知る
その功罪を人は詩を呼ぶだろう
その混濁を人は詞と呼ぶだろう
その単語に人は感動したというだろう
自己表現という逃避
アートという転嫁
どれもすべては振り出しに戻って
枯渇と転用のパンタレイを繰り返し
自家中毒よろしくデフォルメされてゆくその成れの果てを
俺はまざまざと今、このブラウザ越しに見つめている
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