御葬式/一 二
くとも父の兄の義理のお父さんは
身内だけでなく
同年代の友達の人にまで
涙を流してもらえる人だった
俺はまだ
病気になったり
事故に遭ったり
災害に遭ったり
戦争が起こったり
自分を大事にできなくなったりなど
そんな風にならない限り
あと何十年も生きていける
(これを当たり前と思ってしまうのは
俺の悪い癖だ)
けれど俺は
死んだとき誰かに悲しんでもらえるのに
何十年かでは足りなさそうに感じるし
何百年もかかりそうだ
だからもし、俺の葬式が
家族葬になってしまわないよう
俺の葬式の看板を
街のどこかで見た人は
「おー、やってるやってる」
と云
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)