書簡 1/るか
永遠とはひとつの歴史のイロニーであったのだろうか/永遠に回帰する子宮のなかで
いとけない卵たちと精子たちは無限にちかい増殖を繰り返している/この柔らかな街路で
真冬の強靭な日光を浴びて/メメントモリ、と、挨拶を交わすのが我々の慣習のすべて
方向を失った意志が、この平和の楽園の至るところで爆発する/同時多発的に
ハロー、ぼくたちは精密な設計図を畫こう/「解放」という言葉を紐解いて、その意味を
電子の隠語で囁き交わす鳥として/罌粟のような嘘を散布しよう
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