コオリ/番田 
 

少しずつ持つ 両手で 少しずつ 開きながら
そこにあるものの手の内の
何らかの色の形を 多分 きっと
そこから 流れ出ていく 私の光の中で きっと
何かの 色の中の 私自身を
私はそこで 見つめることだろう


今日も 私は 何かしらのものを
一人で買ってきた きっと
色々な色の中の音としての 変化が
私の脳裏の中で輝いたような気がする
きっとそうなのだろう そのような時に
私の思う暗い寂しさのようなものが
私の思う遠い心の過去を 輝く目で 流れる


まばゆい色の世界の 私の見た 色々な光を
腐敗した 体の 私自身に ほんの少しだけ
そこで 差し出しされた手に
何かしらのものを分けてはくれないだろうかと
今日も 緑色の絶壁の縁に少しだけ 立ち
私は 何となく流れるそれを見つめているのかもしれない


そこで君のことを
いつも一人で いつものように見つめているのだろう
何かを思っているのだろう



戻る   Point(2)