コオリ/番田 
 

何も解らなくなる時を思い出している
静かに そこで息をしていた
白い飯を食べていた
そこで 白い食べ物を見た
薄笑いをぼんやりと 私は
ひとりで 何か私は浮かべている
今日も続くことだろう
遙か遠い流れの中で
そこで目にするものはなんなのだろう
何を食べるべきなのだろう


何もわからないけれど
息をしていることは 私は
なぜか今日も確かだ
そんな夢の中で
私の出会う色々な人たちが
そこで いつも声を交わすことなく
そこからまたぼんやりと目の前から消えていく
川の流れの中を
私はひとりで見ていた気がする
この部屋の中で
この自分のできることに対して
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