夜の青空/森の猫
 
19時20分
マンション前の市バスの停留所に
降りる

空を見上げた
青空!

ポツ ポツと瞬く
外灯の上に
灰色でも黒に近い青でもない
青空が広がっていた

夜の青空だ

月はみあたらない

何に反射しているんだろう

雲が昼間よりぼやっと
哀愁をおびている

あたしは
両手を上げて
都道を後ろ向きに
そろそろと
空を仰いで
歩いた

会社帰りのひとが
けげんそうに見るのも
気にせずに
写メを撮る

外灯だけしか
写らない

あたしのココロに広がる
夜の青空

切ない青空
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