フレンチ キス/森の猫
 
駅前ビルの本屋さんで
デート

洋画の「恋に落ちて」みたい

夢にみていた
本屋で落ち合うこと

でも
あたしたちは
この時間を最後に
しばしの
さよならだ

頭がクラクラする量の本の多さ

ワンフロアーでこれだけの
本屋も少ない

本を選ぶ
貴方の横顔は
素敵だった

  君も勉強しなさいな

  いいの あたしはこっち

新進の女性作家の
恋愛小説を選ぶ

  また それかぁ

呆れ顔の貴方

いよいよ
電車の時間が迫る

あたしは
貴方にくっついて
はなれない

待合所でコーヒーを
飲みながら
サンドイッチ
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