骨よ今夜もありがとう/はだいろ
かたがないのかもと思うけれど、
そうすると、
なんと、
ぼくの、
かかとの骨の、
すねの骨の、
強く、丈夫なことだろう。
もう41年間も。
毎日毎日、歩いているのに、
いちども折れることもなく。
すごいものだ。
骨って。
昨日も今日も明日もぼくは歩く。
どこまでも歩いていける。
こころが折れないかぎり、
骨だって折れやしない。
折れたって、
くっつければくっついてしまうのだ。
ぼくの骨よ、
今夜もありがとう。
いつか燃え尽きるときには、
カリカリになってしまおうぜ。
まっしろに、
なってしまおうぜ。
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