ぬらりくらり/nonya
 
こかの情報屋に測らせておいて
谷の奥のどんづまりの土地で
いい塩梅の窪地を探そうよ

もはや僕達は見分けがつかないくらい
ほどよく濁った水溜りだよ
モノクロームな空と雲を
呆けたように水面に映しながら
ぬらりくらりと黙り合おうよ

友達だなんて思ってくれなくていい
互いに薄々分かっているだけでいい
もし間違って目が合っちゃったら
唇の端っこでぬらりくらりと
微笑んでくれるだけでいい



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