わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 2/るか
 
 萩原朔太郎といえば、条件反射的に、西脇順三郎の名前が連想されるのは、
この二人の活動が時期的に近く重なり合っていて、多くの全集本では、一
冊に纏められているためがあるでしょう。朔太郎の次に私が愛読したのは、
西脇順三郎でありました。
 
 西脇は瀧口修造と共に、日本にシュルレアリスム(超現実主義)を輸入
した第一人者として知られていますし、小説の谷崎潤一郎と共に、ノーベ
ル文学賞の候補にもなっています。確かイギリスはオックスフォード大学
に留学して、現地のモダニストたちとも親交
を持っていたといいます。わたしは弟子筋にあたる新倉俊一先生の講義を
履修していましたが、それは中世
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