月極姫/るるりら
に脳はひとつじゃない
クレーンが故障し 彼らのひとりの 真上に落ちた
体は まっぷたつ
にも関わらず 我感ぜずという様子で 彼は頭は頭で動いていたし
胴体は胴体で 足は足で勝手に動いていた
頭だけの ヤツが精密機械は自在にあやつる
月極姫は そんな彼らのリーダーだ
かぐや姫のように美しい 透き通る肌 潤いのある瞳 つややかな髪
姫をひとめみた人間は 男であれ 女であれ 惚れっちまう
失神シチマイソウダ
会いたしいよ 狂おしい
なんでもいいから捧げたい
でも姫は、今日も ショッカーのみなさまが
ショッカーのみなさまの用意したものしか食べない
姫の美しさったら ない
そして 姫はいつも 僕らに言うんだ
「あなたがたとは わたしは ちがうのです」
この町は 月極
死のような恋の町
あいしてる
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