雪/ゴースト(無月野青馬)
込む
うなだれて轢死する前に
雪崩を呼び出す
灰を追い払う
雪を食べてみる
試しに
空白に
スキンシップを取ってみる
−存在感の無さ−
イエティといつか手を取り合って、種の現存を誇りたい
研究をしていたい
灰を追い払っても
改訂され採用されていく駆逐のシナリオ
その完全なる破綻の為に
この稚拙な詩を使おう
破断の為に
雪には
永劫吹雪いていて貰おう
専門性を埋め尽くすのも良い
完全なる逆怨みの吸収材にする
その為に
詩を凍結しよう
雪にまぶしてしまおう
雪を食べてみよう
−存在価値の無さ−が舌の上で溶ける
灰は口を噤んだ
残り僅かな時間
私は灰を愛そうと努力する
雪を誇りながら
イエティに惨殺されたい
私はイエティに惨殺されたい
刹那的に
世界的に
マクシミリアンよ
見よ
この完全な計画を
完全なる雪化粧を
愛せ
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