夢夢夢。/番田
私はそれを何度も見てきた。キリがないのである。時代に杭を打ってきたのはいつも哲学者や芸術家といった人たちだったのだけど、テクノロジーの中では視覚も言語も意味をそこで持たないのかもしれない。
単純に何か食べられるものを探していた時代はとうに昔のことだ。車やインターネット産業が台頭した今は流れが反比例グラフのように加速している。話すためのネタがつきてきた。寿司を食べに出かけたいと思う。しかし金がないのだとポケットの中のコインを探り当てられずに気づく。何かおいしいものを食べている人たちの心が窓の向こうに見えるかのようだ。明かりの一つ一つはきっとレストランの光なのかもしれない。電気エネルギーは命
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