夢夢夢。/番田
誰の言葉も無い日に言葉を探すのは大変だ。それはなぜだろうと思う。理解できることが数少ない街の中でできることはもうないのかもしれない。何かを探してさまよい続ける。君は私のことすらも忘れてしまったみたいだった。ただ単純に増幅していく言葉の中に住んでいる。言葉から出ようとすること自体がそもそもの誤りなのだ。
疲れている。今日の冷え込みは今年一番らしかった。嫌いなものばかり。働くことを否定しては生きてはいけないのだと身に染みて感じさせられている。前の会社を辞めさせられたのは運が良かったのかもしれないと今は思う。運の良さ、という点では俺は秀でているのかも知れない。なぜなら、いつも賭け事をしてい
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