長編詩 成人の日に寄せて(抄)/salco
は子供達がより闊達に人生を泳いで行けるようにと
放課後の時間割に水泳教室やピアノ教室、
英語塾や公文教室、
悪筆に悩む親は習字教室まで加筆したのだった
こうして親の宿願と夢想とをランドセルにしこたま詰め込まれ
そのうえ横断歩道では右を見て左を見て手を挙げて
知らない人にはついて行かぬよう、
又お化けの所在についても細心の注意を払いつつ
道草禁止のお達しも頭の片隅に入れながら
ひょろひょろと通学路を幾千往復
ごく稀には知恵熱を出したかも知れないが
幼稚園の砂場を懐かしんだ事はない 前進あるのみ
羯諦羯諦波羅羯諦(ぎゃていぎゃていはらぎゃてい)
「みんなで なかよく あ
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