さよなら、後藤さん。/緋月 衣瑠香
ように
あなたはいつもそうするの
それが綺麗で綺麗で永遠であってほしい
でも あなたはもう違うの
あなた 言ったわね
僕は嘘吐きやでって
やっぱり嘘吐き
たくさんのありがとうを言ったのは誰?
あなた そして わたし
さようならって言葉がいたかった
心臓を突き刺すあなたの音がいたかった
だから 泣いたの
だから 泣いたの?
あなたはいつも頭で泣く
赤い涙を流すの
眩しかったのはあなた
ずっとずっと眩しかった
セーラー服を着ていたときからずっと
わかっていた
私じゃあなたにはなれない
あなたみたいな女の子になるには壊れなきゃいけないんだっ
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