別人の波音/
たもつ
メニューに自分の名前があった
注文すると
同姓同名の別人が出てきた
別人はテーブルに金属製の皿を載せ
上手にその上に座った
目の中を大小の生物が泳ぎ
両耳から波音が漏れてくる
初めまして、が
良く似合う人だった
戻る
編
削
Point
(5)