私はうさぎ/未有花
ひとりでは淋しすぎていられない
震えて眠る私はうさぎ
抱いて欲しいって言えたらいいのに
もわもわの毛皮をまとっていても
寒くて寒くて震えてる
耳を立て周りの音を探ってる
臆病者の私はうさぎ
お願いだからその手で触れて
いい子いい子って撫でて欲しい
喉の奥から出る声は
いつでもあなたには聞こえなくて
眠れない夜を幾夜も繰り返し
浅い眠りの私はうさぎ
でも眠れないのはあなたのせいじゃない
確かにあなたは好きだけど
眠れないほどあなたを思っているわけじゃないの
{引用=赤い目は泣いているんじゃないんだよ
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