ある故郷/番田 
 
つも シーツに眺めた
窓の開け放たれた 大気の中で
黄色く流れていくものをいつもこの手に描こうとした



水色がかった 虹色をした プールの風景を
私は そこで 泳いでいたいと思っていた
流れるプールの中を無数に散らばっていく競泳水着の世界を
ぼんやりと 私は 写し取っていたかったのだ
私はもうじき夢から覚めていくのかもしれない


願いですらなくなった言葉にさせられた
得体の知れない物語の中を私はぼんやりと歩いていく


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