指先/
たもつ
一番星、と空を指差したきみ
その方向を見て
ほんとうだ、と言ったぼく
でもね、あれは嘘だったんだ
見つけられなかったんだよ
だって眼鏡の度が進んでいて
きみの指先を探すだけで精一杯だったし
そして何よりもまだ
真昼だったんだもの
今度は見つけるから
眼鏡も新しいものに変えて
きちんと見つけるから
指先だけではなく
きみのすべても
探し出すから
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