秋の回旋塔/こしごえ
 
とすじの雲へ湾曲してばかり
さかのぼる魚は群れをなし
四季の獣はさまよいはしる
(私は無言の眩暈にさらされる)。真っすぐ
円をかく
宙を、ささえむすぶ骨は枯れて土にかえる
、白い縁の窓を。

みずからをまわしまわり続ける私は、
道すがらふし目がちにうつむいて、天高く
天高し(深呼吸すると青く澄み近づいた
貴方と出あえたことを一生忘れません
木の実は
よく実り
生きものに食べられ
種を落とし
いずれ
空へと
水性の華も めぐります










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