暖かすぎる不特定多数の個室から/ホロウ・シカエルボク
 
室の中で詩を読んでいる、暖か過ぎるエア・コントローラー、穏やか過ぎるBGM
無料のドリンクを何度も飲み干して何度も小便に行く
一過性の人々のような留まらぬ関係、百万分の一の顕微鏡でも凹凸を確認出来ない便器の中にその関係は帰結していく
水を流せばなかったことに出来そうなことばかりさ
そんなものを数えてばかりいるとこんなものが生まれてくる、意味なんか求めちゃいけない…雨の後の側溝の泥水みたいなものさ
ねえ、絶対に噛み合わない場所で言い訳するのが近頃じゃ流行っているの?
火種の処理に慎重な喧嘩ばかりだね
慎重になりすぎるのはよしなよ、誰の喧嘩も俺は買ったりしないから
ハッタリで生きられる
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