ドウシ/少女A
 

君との関係はお洒落じゃないけど
誰にも壊せない絆で結ばれている
昔、傷を分け合った
まるでお互いの事が自分であるかの様に何でも知っていた

この町を1人また1人と飛び出して
それなのに離れられない私達は
時代や世の中に流されないというよりは
最初それらに見放された様に寂しくて
いつしかそれらを求めなくなった

遊ぶでもなく
食べるでもなく
小さい港に座っていた
1日冬の日差しの下に居た
潮と魚のにおい
今、生きているのに
この上無く現実的なはずなのに
思い出の様ににセピアな光景

いつ死ぬかなんてどうでもいい
在るだけ
どちらかが欠けたら静かに崩れていくのだろう

君は私を責めない
私も君を責めない
在るために
小さな世界を作り合っている


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