馬鹿は死ななきゃ治らない/虹村 凌
そんなに長く無いよなきっと
なんて笑いながら
まだまだ続くであろう長く横たわる俺のこの先の人生みたいなのについて考える
結婚とか老後とか何だかそんな事を言いながら貯金をする同級生を横目に
素敵な学歴をぶら下げた俺は未だに時給900円と言う過去7年間から抜け出せず
惰性で8年目に突入しようとしている
周囲は既に社会人数年目で
もはや俺は人より一回多い学園祭気分どころじゃない
モノリスになりたいと嗤いながら
煙草の火で何かを焼き切る
何を焼き切ったのか
仕切り直せた事なんか無い
うやむやにしていただけだ
そんな事にはとっくに気付いている。
気付いていたってどうしようも出
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)