眠る/番田 
 

私は死んだ
生きている だけど屍ではない 
日記に存在した今日の世界を
私はいないから もう 眠ろう 


草村に寝ころんだ
姿形ではない 人間の形をしている  
水蒸気のような 私は姿をした雲だ
確かな今日に 誰もが憧れるだけの 


青いジーンズを履いた
菓子パンを ちぎり取っていく  
夜の落ちていく 眠りに そうして 今日も
小さな頭には 毛布をかぶっている 



いないのだ 私は 遊び疲れた
現実の 不況の 世界は
何も 硬貨を与えなかった 渡すけれど
子供の目だけが 泣いていた いつも  



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