厳かに振り返る明日/仁惰国堕絵師
 
後ろ向きに立っている
明日を背にして昨日と向き合っている
バックミラーに映る明日は砂の嵐のように
映像を映し出すこともなくただ砂塵を巻き上げている

地球は太陽の周りを回る
自らも周りながら決められた軌道を粛々と進む
高速回転する球体の上で暮らす僕は振り落とされることもなく
大地に根を生やしたようにここに縛り付けられ
飛ぶこともできない

夜が来て朝を迎え
また夜が来て朝が来る

それは不自由?
いや、それは自由への約束事
”前提”という名の境界に立ってこそ
僕は自由を謳歌することができる

後ろ向きに立っている
明日を背にして昨日と向き合っている
やがて
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