近く遠い/AquArium
 

金木犀の香りが鼻をくすぐって
また季節は繰り返す

押し込めた空気が徐々に流れだして
遠くの方で笑ってる

ひんやりして
嗅覚を奪っていく風が吹いたら
心は再生するかしら

止まったまま腐敗していく姿に
気付かないまま
僕らは悲しい距離を

ただ
ただ
保ちながら歩いてく
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