日常的な公園/リンネ
 
ジムでは長身の男が煙草をくわえながら、その入り組んだ鉄の棒にからだをねじり込んでいる。ベンチに座っていた少年と老人が、Kのほうを指差して何かを訴えているようだが、女の悲鳴がそれをかき消してしまい、Kにはまったく聞き取れない。
 Kは鬼ごっこをしていることもとうに忘れて、女を黙らせようと必死に言い繕っている。
 鉄棒に現われたリクルートスーツの女子が、プロペラのようにくるくると回りはじめた。つまり、ゲームが新たな展開を迎えようとしている前触れである。
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