Winter Solstice/月乃助
 
冬の至(たどり)ついた日
海峡は慈悲のない 風でした


限りなく動揺する
どこまでも
消え去る端をも
わけ広げる海風景


北風の冷たさに波頭は白く飛沫をあげ
人などだれも許さぬ厳しさに
流木たちが許しを請うように
体をよせあい
磯の間に翻弄されていました


子供たちは、
頬を赤く染めながら 目をそらさずに
ただ冬をみつめることに忙しい
この時とばかりに、


身を打つ風のうちに
長くのばした髪を無残なほどに切る
決意らしきものの 言葉にならないものが
やってきては 私を変えていく


海鳥たちの鳴き声に
はやされ



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