快音/天野茂典
 
  



   読み始めた詩集、の最初からぼくは熱病になった
   ことばは炎症を引き起こす枯葉剤なのか
   森がことごとくかれ始め腐り朽ち果てた
   新鮮、という病、
   ことばの喚起力ぼくは遣られてしまった
   ページを繰るごとに変換するパラダイムのルージュ
   きりっとケショウシテアイラインも涼しげだ
   剥がれかけたことばのペンキを修正して
   新次元の分野へ踏みだしたデスクール
   蒼い閃光が走る、このことばの出自はどこから
   湧きあがるものなのだろう『詩は脳の病か』
   科学的に分析することは不可能に近い,感覚
   でもない、蓑
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