『しろう』-永遠未完小説-/しろう
体温保持よりも脳が発生する熱を吸収するクーラントとしての役割が大きくなっています)そして、基本的に外出することはありません。
この居住区は全体としてドーム状になっています。中は並行に列を成す直方体の区画が格子状に積み重なった上に、覆い被さった緩やかなドームの内壁に市松模様を描く区画が配置されています。これは内部環境を維持するための最適な効率を算出し設計されたものです。
わたしたちには基本的に寿命はありません。染色体のテロメアは、これまでの遺伝子改変によって縮むことはなくなっています。個体の物質的・物理的な劣化についても、iPS細胞を自己体内で生成する臓器「復臓」を備えることにより、個体内で
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)