『しろう』-永遠未完小説-/しろう
 
で、「自動物語生成プログラム」に換装した。
その上、過去改変という行為は「総意」によって最もタブーとされている。当然、それだけの大きさのプログラムは「総意」による強固な時空間プロテクトの網の目に引っ掛かってしまう。そのため、仮にワームホールを抜けることは出来ても、それと同時に「総意」によって自己消滅バグ『suicider』が自動的に組み込まれることは避けられない。それを承知の上で、最終的に「わたし」は『suicider』対策プロテクト『Short Hope』を「自動物語生成プログラム(人類滅亡AI換装)」のソースに書き加えて、21世紀の最初の日、2001年1月1日へと向けて転送を果たす。
そのプログラムのコードネームには、『しろう』と名付けた。
第5章の結びの文はこう。



これを送った後、わたしは「総意」によって直ちに消滅させられるでしょう。
しかし、2001年から分岐したあなたたちの未来はわたしを生み出すことはないでしょう。




















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