不思議の次のところ/とんぼ
 
小さい方から数えて100番目の不思議の前で
両足を揃えて立ち止まる
ずいぶん背が伸びたなあと、自分の後ろにできた影を見て思う

1番目の不思議は、どうしてごはんを食べなきゃいけないんだろうってことだった
それは妹が教えてくれた
妹が残したごはんを母さんが自分の皿に寄せて食べた
その悲しい目で

2番目の不思議は、どうしてみんなが神様を必要とするんだろうってことだった
それはじいちゃんが教えてくれた
じいちゃんのお葬式が終わってしまって
わたしには祈るより他に、じいちゃんにしてあげられることがもう、ひとつもなかった

3番目の不思議は、どうしてわたしはカイジュウのきぐるみ
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