エフユーエヌ〜熱烈な身体〜/レイヴ
収集しようと
片時も目を逸らさない
ショッピングの約束って
今日だったかしら
明日だったかしら
体全体が
彼を含ませ始めている
そこには
この世最高級のカシミアのソファーを据えて
両脇にはもぎたてのフルーツを
鳥の羽で出来た扇子を扇いで
最高の持て成し
それと同時に
有り余る愛を毎秒毎秒
限りある寿命を毎秒毎秒
全神経を毎秒毎秒
届けます
気付けば主人
しばらく口を開けていない
喉も震わせていない
部屋の掃除もしていない
そういえば
お母さんと会っていない
仕事で必要な資料も作っていない
周りに人は
見当たらなくて
独りなんだと知った
間違いない
これは事実
人工的な事実
必然的な自然の末の
人工的な事実
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