暗いちから(八)/信天翁
 
丘のひだに喰い込んだ
かぼそいアベニューをほどこうと
腰骨と膝小僧に云い含めたとき
野末はすでに 綻びていた
黒い「しみ」さえ見せて
そして 
かたわらの雑木林では
薄気味悪く 土鳩が唸っていた
古井戸の手動ポンプの音そっくりに
あゝ かすかに迫ってくるではないか
透き通った四次元のはばたきが
あの枯れ草を焼く臭いと混ざって
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