渋谷/番田 
 

誰一人としていない街角で
音楽を 一人でぼんやりと 聴かされていた
静かな音楽を そこで 聴いていた
きっと 手に 私は探し続けた


音楽のような 確かな音色を
ぼんやりと 私は ひとりで 街を流れていた
消え入りそうな 小さな 思いを
緑色の 流れる 新宿の 交差点の世界だった


目で 私は 物体を探し続けた 
他の誰のためというわけではないが
無限の 流れていく 色彩を 
杉並木の 緑の 表参道の 中を


変わりゆく 音楽を 七色に
見ていた気がしている 流れる そこに
君と二人で 熱く 口づけを 交わしながら
並ぶ 木々の 杉並木の 街の裏側で


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