おねしょ/
相馬四弦
真っ暗闇の中で
なんとも暖かくて
からだの細胞がぜんぶ溶けていく
火鍋に浮かんだチーズのように
とろとろしている僕は
こんなに幸せな気持ちなのに
声をあげて泣いている
きっと世界は涸れたりしないよ
いつだって禁忌から目を背けられない僕は
渦を巻きながら排水されていく
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