告白/
水穏(みおん)
これがすべて妄想だったらいいのに
『あなたへ
――もうすぐ全てが終わります。
そうしたら僕は其処へ行きます。
反戦の反対側へ
もう僕にはこのような方法しか残っていません。
此処へは
白木の箱に入れられて
寂しい音を立てながら
帰って来るでしょう。
時は僕らを待っていてはくれません。
だからあなたも一緒に行きませんか。』
愛する人からの手紙です。
二〇〇六年五月五日 三人合同誌『薄紅夜行』
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