神様との約束/吉岡ペペロ
 
おてての小さなおんなのこは神様との約束をよく守った

だからおんなのこはいつも忙しかった

神様いがいの約束はたまに守れないこともあった

おんなのこはそのことでじぶんを責めることがあった

そのたびにもっとつよくなろうと祈るのだった

でもそれじたいが神様との約束になっていた

だから心配しなくていいよ、大丈夫だよ、

おんなのこのベッドを月が照らしていた

月のことばはひかりだけだった

だからおんなのこにことばとして届くことはなかった

月はおんなのこに使いをだした

使いはおおきなからだのおとこのこだった

おとこのこはおんなのこと出会ったし
[次のページ]
戻る   Point(1)