どのみち/竜門勇気
肴になった
むつかしーこともそうでないことも
みんな敵に見える夜は
陽が昇っても明け切らず
眠っても明日は来ず
地図を開いてみても
他人に聞いてみても
ここがどのみちの最果てだって事しかわからない
目を覚ましてそして目を覚ます
覚めた目で夢を見ている
夢から覚めたと実感するたび世界の軋みを聞いた
空の色が褪せ 海の波が消え 山が酷く小さく見える
退屈と諦観が両目両耳に住み着いて
腐った水を浴びせて笑っているんだ
むつかしーこたぁわかんねー
自分に起きていること以外は
わかんねーんだ
必死で目を凝らしてんだ
けどぼやけてぼやけてぼやけて
どのみちでもこうなのか
何を選んでも
こうなるしかなかったのか
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