イエスと脳科学/ネハン・フランク
拾った聖教新聞の革命に揺れる朝、私はバッタリと出会ってしまった。何にって?そりゃ、1メートルはあろうかという、ポルチーニ茸だ。1メートルのポルチーニ茸。君らが考えている以上に遥かに圧力がある。私を威嚇している。烏賊臭い。私はそれをしげしげと眺めると、どうやらバター醤油で炒めてあるようだった。涎が出た。少しは飲み込んで、少しは口内に余した。その頃はまだ日が昇りきらない程の早朝であったから、周りに近隣住民がいない事を確認してから、1メートルのポルチーニ茸にかじりついた。とその瞬間に分かった。
これはポルチーニ茸なんかじゃない!じゃあこれはなんだ?解放と生命だった。そう、liberation and lifeだ。そこで私は思い出した。私が大学生になった時、家を出る私に母がくれた言葉。
「女と賭け事、それからポルチーニ茸には気をつけな」
迂闊だった。母さん、今なら言えるよ。自由は混沌と希望だってね。
それから私は1メートルのポルチーニ茸を引きずって帰り、家でレンジでチンしたら意外にも食えた。その翌日から私は十字架を背負う事になる。ラーメン。
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