クライマックスシーン/朧月
 
クライマックスなシーンから始まる朝
本来の姿をあらわした12月
震える木と私を抱きかかえるような風と
不安色の空

かかとをおろすと
地面がひびわれて
一面雪景色 だれもかれも白になる

ここにいてもいいのかと
思ってしまうこんな朝
SOS発信する
あなたの元へいそいで

冬山に近いあなたは
平然と笑いながら
まだまだと言うのでした
冬はこれからだと

ごうごうと木がゆれる
この街にたつ木々が
山の仲間と同じような
背中をきしませながら


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