並んで帰る道/西日 茜
淀んだ排水溝の蓋を閉めるように
職員室のドアを閉めたら
薄暗い廊下をすり抜けて
警備員のおじさんとさよならをする
すとんと腰をおろして
バッシュの紐を結んでいる
少し前に出た君が
無造作に落とした前髪の隙間から
空虚な瞳で物語る不幸を
少し感じながら私は微笑み
先の尖がった
教師には不釣り合いなヒールを
ポンと落として
気だるさをクロスする
子どもらの喧騒が鎮まった午後の校舎
放送室から
高学年児童と中学生のコラボレーション
モラトリアムなエレクトリック演奏と
少し外れた声が隙間から流れ
暗い廊下をさ迷っていた
話すことは今日一日の出来事
「何
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