蒼い唇 ☆/atsuchan69
 

傾いた高層ビル群とゴミ捨て場の変死体、
点滅するシグナルや斑に錆びた記号の標識‥‥

そうだ、淡紅色に顔を染めた東雲の子たち、
夜の終りが来たら虚空にかよわく口ずさみなさい
いつか無情の瞳に涙が零れたなら
朔風に蒼い唇を窄ませて
けして畏れず、こう呟くのだ――

 罪なる緋色の薔薇が、
 傲慢な咎の街に咲いたから、
 生き血を吸った、鋼鉄の鋭い棘と棘が、
 儚い命を、暁に散らせた、と。

白く小さな花を咲かせたヒースの枝に
吊るされた血痕と精液が付着したパンティー
昼も夜も奉仕を強いられる少年少女の喘ぎ、
幼児性愛の政府高官だの糞尿趣味の麻薬長者だの
ビデオ撮影のために両手両足を切断された娘の絶叫、

 およそ人間でない人間どもの残虐な日々よ
 ――すべて燃えろ!



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