◆ 黒裃 ◆/北大路京介
 
乱雑に荒れる


 惚れていると言って

 私のために次も次も

 惚れていると聴いて

 午前も午後も 春夏秋冬 止まるときは 五感も消えれば良い

   噫 夢芝居 
   ふたりなら効果大

   闇も毒も含んでも
   声濡らして 影ひとつ

   嗚呼
   炎帝が近づいて
   高揚する山頂の裏
   寝刃は合わさぬ 鞘合わす
   歌妓は変えやしない

 愛してると言って

 私のために生きて欲しい

 愛してると聴いて

 午前も午後も 春夏秋冬 止まるときは 五感も消えれば良い

戻る   Point(15)