年末に寄せさせられる思い/番田 
 
何にもない日の風を体の内から感じさせられていた、
手にするものなど手の内からなくならさせられた、
ただ一つの体が歩き続けていく
何ですらもない日の日没、
赤茶けた鉄橋が夜に変化させられる
雨がまた違う季節を君の胸へと、運んでくる。
偽警官がうろつきまわる
林の近くを、逃れたそこに、潜んでいる。


知らない無人の群衆の街並みの中を、
無印良品の案内チラシをバインダーに挟みこませながら、
季節の品の買い得セールを待ち続ける。


君の骨に痕となり刻みつけられているものだってあるのだ。
男だからといって、働かさせるなと、
全てが鼻紙のようにゴミ袋に入れさせられては捨て
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