天才的ピアニストの、独白/
番田
もの悲しさだけが漂う 今日の洗濯機の回転音
怒りすらも心からは消滅したよ
*
キャバクラ嬢とはいっても 愛想はすでに尽きてしまっている
おっぱいを見つめる けれど ここは前金だから 掴めない
いつかどこかで食べたことのある気がする
手にした 黄色い バナナクレープの 苦い味
苦い鼻水を揺らし続ける
エスキモー出身のマスターとは仲直り
昨日までのあんたはどこいったと
死んだ蛙を跳ね回らせる
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